屈折矯正手術のガイドライン、第6次答申について(日本眼科学会):お知らせ

1983年より近視手術専門医院・切らないレーシック
(旧 参宮橋アイクリニック)

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2010年8月16日

屈折矯正手術のガイドライン、第6次答申について(日本眼科学会)

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2010年8月16日
屈折矯正手術のガイドライン、第6次答申について(日本眼科学会)

眼鏡をかけ、カメラを手にしたはずの日本人にとって、
放射状角膜切開手術に始まった屈折矯正近視手術の進歩は、まさに日進月歩の感がある。

わが国が西洋から新技術を取り入れる,新取の機運が高いのは明治維新以来である。

今回(平成22年2月)屈折矯正手術のガイドラインの第6次答申が行われ、有水晶体眼内レンズ手術が、屈折矯正手術として追加された。

有水晶体眼内レンズ手術は、1995年にロシアのフィヨドロフ博士が考案し、米国のスター社がレンズの製造・販売を開始した経緯があった。

強度近視の角膜屈折手術に伴う,高次不正乱視成分対策や角膜厚が薄い症例に有効で、矯正精度が高い。わが国で多くの白内障手術を手がける眼科手術医にとって、活躍が期待される新しい分野が開かれた。

しかしながら、近視手術を受ける患者の側に立つと、レーシック後の角膜拡張症に次ぐ、術後感染性眼内炎と言う、角膜移植を受けても視力が戻らない、真の失明に通じる可能性が開けた事になる。術後感染性眼内炎は、非常に稀ではあるが、白内障手術の無水晶体眼内レンズ手術の際に起きている。白内障の状態から患者を救うためやむない手段と考えられてきた。

今回の答申もそれらの点を意識し、留意した個所が見受けられる様に思う。意識した個所としては、術前スクリーニングにおいて、手術適応の可否について慎重を期すとした上で、「術者に求められる高度バリアプレコーションズの遵守」とある。

屈折異常を除けば、強度近視とはいえど健常眼を、術後感染性眼内炎で失ってもよいのであろうか。日本眼科学会会員として、同時に近視手術を先駆けて受けた医師として、答申に至る過程の議論に大きな関心があり、おそらく大勢の会員の先生方も、機会があったら知りたいはずである。

一方、慎重を期したと考え得る個所として、「内眼手術であるので、両眼同時ではなく、片眼ずつの施術を原則とする。手術の間隔としては、少なくとも3日以上を開ける事が望ましい。」とある。しかしながら、近視手術としての有水晶体眼内レンズ手術で術後感染性眼内炎による失明例が1名でも発生したら、失明した患者のダメージは計り知れず、しかも近視手術で失明!の大見出しが、マスコミにより取り上げられ、近視手術に与える悪影響は甚大である。

2009年11月の銀座レーシック事件は、記憶に新しいが、事件の本質は、使い捨て部品である刃の使い回しであったにもかかわらず、レーシック手術が危ないかの如く喧伝され、年間40~50万人もの人々が受けていた近視手術自体が、マスコミによる「消火活動」を受けてしまった。

火種を見極めない放水で、近視手術は水浸し状態になった。此の上、近視手術で失明!の大見出しとなれば、近視手術自体の普及に更に大きなブレーキがかかる。近視手術を推進する者にとっては、運を天に任す状況に追い込まれた感がある。

2010年8月2日

PRK500眼 VS LASIK300眼の10年経過の安全性と有効性についての報告

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2007年2月「PRK、LASIKの10年目(800例)」
(眼科手術ニュース 2007年2月第7巻第2号より)

2007年1月、次の様な論文が紹介された。
70000人の世界中の眼科医に眼科学の最近のニュースを届けている「Ocular Surgery News」2007年2月号である。日本語版の編集責任者は、私の尊敬する三宅謙作、ビッセン宮島弘子両先生である。
欧州、アジア太平洋版のスポットライト引用英文記事なので、稚拙な意訳文ではあるが、紹介させていただく。
これから手術を受ける患者様方に、手術方法を選択していただく時の参考として、又、情報公開の一環としてアリオ先生をはじめとして関係各位に引用のお許しを乞う次第である。

PRK、LASIK共に10年間多数の症例で安定した結果が得られた。先のロンドンの学会で、スペインのジョージ・アリオ医学博士によれば、スペイン政府が後援してPRK500眼、LASIK300眼を軽度(-6D以下)、中等度(-6~-10D)、強度(-10D以上)において10年間に渡って経過観察した症例報告があった。
両者の術後の合併症としては、PRKではヘイズ(角膜上皮下混濁)と近視の戻りが、LASIKでは角膜拡張症、ドライアイ、そしてフラップの不具合が知られている。
アリオ博士の報告でも、上皮の再生に関する不具合がPRKで16眼、LASIKで19眼に認められた。
LASIKグループ中に3眼の角膜拡張症が合併症として認められたが、アリオ博士によれば、現時点では予測可能で回避できるケースに当たるとの事である。

※表1はLASIKとPRKの比較です。詳細は下記を参照してください。


表1


表2


表3

上記3枚の表で興味深い点は、PRKはカメの如くゆっくりではあるが安全に、LASIKはウサギの様に素早いが、稀ではあるが角膜移植といった重篤な合併症の可能性がありゴールに到達できないという自論が見事に証明されているように思う。アリオ博士のLASIK300眼に3例の角膜拡張症は、頻度として多すぎるが、他のデーターでは2500例に1例と言われる。情報公開が急務である。次に、表1では、PRK、LASIK共に10年を経時的に追跡すると、やや近視化しているものの安定している。近視化は表2の裸眼視力に反映され、30歳で近視を治し、10年経って老眼年齢を迎える方にとっては、近視化は合目的で理にかなっているのではないか。術後の視力の立ち上がりは、フタを作るLASIKの方が早い。一方、フタを作らないPRKは、角膜の厚さが一定以上あれば、何度でも繰り返して手術ができると言う利点がある。
表3でも同様にPRKの視力の立ち上がりが遅い。
術後3ヶ月で谷底を持ち、1年で低下した最良矯正視力が回復する。当院でもヘイズ合併により、一時的な視力低下例がある。
最新のレーシック フラップレスでは、この様な傾向が認められない。何故なら、角膜再生の状態を管理するからである。角膜を削るPRKの作業は、レーザーエネルギーを正確な照射が可能であるが、角膜再生に個体差がある。
例えば、盲腸の手術後の傷跡は千差万別である。角膜を的確にレーザーで蒸発させ、扁平化させても、再生が過剰に起きれば、角膜が丸みを帯びて、近視の戻りとなる。再生過程で上皮細胞の重なりの順列が乱れれば、ヘイズ(角膜上皮下混濁)がおきる。そこで、上皮細胞の再生具合を管理し、照射後の微調整をする。
いずれにせよ、PRKかLASIKを選択するのは患者様自身である。従って選択の判断をするための情報公開は、正確でなければならない。

2010年8月1日

(Ocular Surgery NewsEurope/Asia-Pacific Edition February 2007)

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OCULAR SURGERY NEWS EUROPE/ASIA-PACIFIC EDITION February 2007
英文省略紹介
PRK, LASIK found stable at 10 years in large series

Efficacy, safety and predictability were maintained throughout the study in eyes with low, intermediate and high myopia.

Jorge L. AliBy  Jared Schultz
Dr. Alio’s study, funded by the Spanish government, included 500 eyes treated with PRK for a mean spherical equivalent of -6.5 D and 300 eyes treated with LASIK for a mean spherical equivalent of -11.8 D. All procedures were performed with the Visx Twenty/Twenty excimer laser, manufactured by Visx before that company’s acquisition by Advanced Medical Optics.

No re-treatments were performed beyond 6 months postoperatively, and the patients were followed up at 3 months and 1, 2, 5 and 10 years, he said.

Overall results showed that after 10 years, PRK had a safety index of 1 and an efficacy index of 1.7. LASIK had a safety index of 1.17 and an efficacy index of 0.83, he said.

Three cases of corneal ectasia were seen in the LASIK group, but Dr. Alio explained that these occurred before current standards and indications for LASIK had been developed.

“Ectasia was not detected in any case or as a trend,”he said.

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奥ノ山医院
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