パーク近視手術なら、薄い角膜でも、手術が可能です
近視レーザー手術を安全かつ効果的に行うには、角膜の厚さが、とても重要な因子となります。一般的に、日本人の角膜の平均的な厚さは約0.5mmと言われています。しかし、この厚さに満たない薄い角膜の場合は手術を断られることや、白内障ではないのに眼内レンズを勧められることが多いようです。
なぜパーク近視手術なら、薄い角膜の方でも施術可能なのか
それは、パーク近視手術は、太いレーザービームで角膜を蒸散させるからです。
近視レーザー手術は、5層になっている角膜の、外側から3番目の「実質」にレーザーを当てます。1番外側の上皮と2番目のボーマン膜の存在は邪魔になるので、取り除く必要があります。その方法は、【1】メスで上皮をこすり落とす、【2】カンナでフタを作る、【3】レーザーで蒸散させる3通りがあります。
通常のPRKやレーシックの場合は、パワーが弱い細いレーザービームを使用するので、【1】メスで上皮こすり落とすか、【2】カンナでフタを作る方法が採用されます。
この時、【1】メスでこする場合は、上皮が残ってしまう、【2】カンナの場合は必要な「実質」までフタにくっ付いてしまうことがあります。さらに、細いビームで走査照射する、つまり蒸散ではなく切削なので、どの層を蒸散させているのかが確認できず、上皮と実質の境目を判定することができません。
一方、太いビームで一括蒸散させるパーク近視手術の場合は、蒸散の具合で、境目の判定ができます。上皮を蒸散している時は、上皮細胞の密度が粗いので早く蒸散し、実質に入ると、実質細胞の密度が密なので、蒸散のスピードが遅くなり、細胞レベルでの変化をモニターすることができます。そのため、実質を無駄なく、矯正することができるので、薄い角膜の方でも手術が受けられます。
パーク近視手術はフタを作らずにエキシマレーザーの照射で済むため、外膜が再生して手術後の近視化が起きる場合があります。けれども再生度合は、複雑です。多くの場合、術後の生活視力に合わせてオンデマンドに近視化が図られるようです。レーシック後は角膜中央光学領域が水平切開を受け、実質だけレーザー照射されるため、外膜は再生されません。パーク近視手術は、術後の近視化がみられる反面、角膜の厚さが6~12か月で約80%回復するので、強度近視、薄い角膜でも数回に及んで矯正が可能です。