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学会論文
日眼会誌 108巻 9号 566ページ   平成16年9月10日

Laser in situ keratomileusis 施行後に発症した両眼網膜剥離の検討

神前 腎一、佐野 雄太、戸田 和重、三戸岡克哉、北原 健二(東京慈恵会医科大学眼科学講座)
中村 曜祐(神奈川県立厚木病院眼科)

背景:Laser in situ keratomileusis(以下、LASIK)後に両眼の網膜剥離を発症した1例について報告する。
症例:49歳、男性。両眼の格子状変性および左眼網膜裂孔に対し、レーザー光凝固術を施行され、6ヵ月後に海外で両眼にLASIKを受ける。その2週間後に右眼、5ヵ月後に左眼の網膜剥離を発症した。右眼は強膜内陥術、硝子体手術、シリコーンオイル注入および抜去の計4回、左眼は強膜内陥術を1回施行し、完全復位を得た。網膜剥離術後の経過中に角膜フラップにびまん性の浮腫と層間混濁がみられ、これらは右眼に3回、左眼に1回発症した。しかしこの角膜フラップの浮腫は徐々に消退した。
結論:本症例では、両眼の網膜剥離予防のために数回にわたるレーザー光凝固術を施行していたにもかかわらず、両眼の網膜剥離がLASIK後に発症した。右眼は、LASIK術後比較的早期に網膜剥離が発症しており、LASIKの手術操作自体が網膜剥離の発生に関与している可能性があると考えた。一方、左眼は、術後5ヶ月目に剥離が発症しており、近視眼の自然経過が関与している可能性も否定できないと観察された。LASIK施術前には十分な眼底検査が重要であり、またLASIK施行後の症例の網膜剥離手術に対して、角膜浮腫や層間混濁に注意する必要があると考えられた。
 
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