レーシック(LASIK):レーシック(LASIK)による後遺症はめったに起こりませんが、どのようなものがあるか知っておきましょう。

レーシック・レーシックフラップレス 近視手術 【参宮橋アイクリニック】
*
*
*
*
*
*
地図東京
*
*
東京:03-3411-0005
*
*
*
キャンペーンのご案内
*
レーシック・フラップレス
*
* レーシック(LASIK)
  *
レーシックのメリット
 
手術の流れ
 
視力の回復
 
手術適応・不適応
 
合併症について
*
* 近視矯正手術
*
* 体験談
*
* 新聞・TVなど 報道
*
* ドクター奥山
*
* 参宮橋アイクリニック
*
* 近視矯正Q&A
*
* 目の仕組み
*
* 目の知識 A to Z

レーシック(LASIK)
レーシック(LASIK)後の考えられる合併症・後遺症
■レーシックに関する合併症・後遺症について
近視矯正に興味があっても、手術に踏み出せない方の話を聞くとやはり、手術した結果、合併症や後遺症などの、別のネガティブな症状が引き起こされる可能性を懸念されているようでした。合併症や後遺症について医師が詳しく解説しているサイトが少ないようですので、ここで分かりやすくご説明したいと思います。
まず、不安を払拭するために、混同されることが多い、「合併症」と「後遺症」を区別して理解する必要があります。

■合併症とは?
不具合が一過性で恒久的に残らず、治療が可能なもの。

■後遺症とは?
不具合が半永久的に残り、角膜移植による最終手段の治療が必要とされるもの。
たとえば、「銀座レーシック事件」のように、レーシック手術で痛みを少なくするためにフタを作ると、フタの下にバイ菌が入っても(ここまでは合併症)、痛みを感知しにくい分、発見が遅れ、フタの下の深い部分に傷跡が残りやすく、視力低下につながり(ここで後遺症になる)角膜移植が必要となるかもしれないのです。

■安全なレーシックはあるのか?
結論から言うとフタを作る限りありません。そもそも角膜をカットしてフタを作る必要があるのでしょうか?術直後の痛みの対策と視力回復のスピードの為とはいえ、潜在する大きなリスクに賛成できません。
フタが薄いと、リスクは小さくなります。しかし、レーシックによる角膜拡張症増加の証として、クロスリンキングと言われる治療法が、レーシック先進国である欧米を中心に広まっている事実があります。
クロスリンキングは角膜実質にビタミンB2を塗布した後、紫外線(365をnmの波長)を照射して、フタをめくった後の角膜ベース拡張を引き締める方法です。2010年秋、米FDAが認可検討に入りました。

■レーシックのリスクを避けるには?
  角膜カットによるフタを作らないことです。PRK、レーセック又はレーシック・フラップレスをご選択下さい。但し、痛みの対策を様々講じてはいますが、術直後の痛みを1泊2日我慢して下さい。そして、視力回復に1週程かかります。多忙な方は、片眼ずつ手術をお受け下さい。

■レーシック・フラップレスとレーシックの比較表
※レーシック・フラップレス手術とレーシック手術の違いは、下記の動画をご覧ください。
近視手術に限らず、どんな医療行為において、「リスク100%ゼロ」を保証することはできません。
しかし、リスクを限りなくゼロに近づける方法や、リスクが起きやすい要因を知っておくと手術の取捨選択の幅が広がります。私が日本で唯一「レーシック・フラップレス」を採用している最大の理由は、「レーシックより後遺症のリスクが小さい」からです。だから、自信を持って、愛娘を施術し、お勧めできるのです。
“フタを作らない近視レーザー手術”は、参宮橋アイクリニックの特徴です。ただし、フタを作らないので、角膜の回復に時間がかかります。1泊2日の痛みに耐え、1週間は遠視状態になり、回復に時間がかかるので覚悟してください。(これらは一時的な合併症です。)
まずは、表にて、2つの施術を比較してください。
○が多いということは、リスクが少ないということにつながり、△が多いということは、それだけリスクの入る余地があるということです。

 

■病名<症状>

レーシック・フラップレス

レーシック

合併症

■角膜刺激症状

×

<まぶしい・涙が出る・痛み・異物感>

必ず起こる。

起こる人も、起こらない人もいる。

 

■ヘイズ(一過性角膜上皮下混濁)

<角膜のにごり、近視の戻りを含む視力低下>

術後にMMCを塗布することで、予防される。

起こらない。

 

■術後の角膜細菌感染症

<痛み・視力の低下>

まれに起こるが、治療がしやすい。

まれに起こるが、治療がしにくい。

 

 

※角膜のフタを再びめくらなければならないので。

 

■術後の過矯正

<一過性の遠視状態>

強度近視でない場合は、12週間で治る。

強度近視でない場合は、角膜の再生に時間を必要としない。

 

強度近視の場合は、13ヶ月で治る。

強度近視の手術は対応していない。

 

※レーザーを当てた角膜の表面が再生することで、自然に回復する。

 

 

■術後の不正乱視

<一過性の矯正視力の低下>

強度近視でない場合は、1ヵ月程度で治る。

強度近視でない場合は、角膜の再生に時間を必要としない。

 

強度近視の場合は、39ヶ月で治る。

強度近視の手術は対応していない。

 

※レーザーを当てた角膜の表面が再生することで、自然に回復する。

 

 

■レグレッション

<矯正した近視の戻り>

戻りが起こることがあるが、6ヶ月以降に再手術が可能。

戻りが起こることがあるが、角膜にメスやレーザーを入れてフタを作る手術のため、12回までしか再手術はできない。

 

再手術は、原則的に角膜の厚さが一定量あれば、何度でも可能。

 

合併症が後遺症に、移行するケース

■グレア

<夜間のライトのにじみ>

レーザー照射径が6.7ミリ以上なので、夜間の瞳孔径よりも大きいので、強度近視でない場合は、3ヶ月程度で自然に治る。ただし、強度近視の人は、618ヵ月で治る。

レーザー照射径が6.7ミリ以下なので、夜間の瞳孔径よりも小さい場合が多く、後遺症となる場合がある。

 

■ドライアイ

<眼の渇き>

36ヵ月合併症として見られる場合があるが、自然に治る。

後遺症となる場合がある。

 

 

※フタを作る際に、角膜の神経を遮断するので。

後遺症

■角膜拡張症

<強い乱視・不正乱視の発生による視力低下>

5万件に1例の割合で、角膜移植を必要とする。

2500件に1例の割合で、角膜移植を必要とする。

 

■網膜剥離・網膜出血

<視野の一部が、欠損する>

特に増えないと思われている。

フタを作る時に、眼球を圧迫することで、増えると思われる。

 

■層間性角膜炎(DLKまたは、サハラ砂漠砂嵐症候群)

<眼のかすみ、視力低下>

起きない。

フタの下の原因不明のにごりにより、かすんで見える。

 

■飛蚊症の増加や後部硝子体剥離

<眼の前に、糸くず、黒い点が見える、部分的にレンズが曇ったような見え方>

特に増えないと思われている。

フタを作る時に、眼球を圧迫することで、増えると思われる。

 

老眼が早まる傾向

×

<遠方はよく見えるが、余分な調節作用が強いられるため、読書がつらくなったり、眼が疲れる>

早まらない。

早まる。

 

※太いレーザーが照射面を、多焦点に仕上げるので、年齢制限は特にない。しかし、老眼にならないということではない。

※細いレーザーでは、照射面を単焦点に加工してしまうので、40歳以上で強度近視に近い場合は、再考を要する。

 

フタの不出来による乱視等の発生

起きない。

フタが取れたり、フタにしわが寄ったりすることで、起こる。

○の数

 

9

4

△の数

 

4

9

×の数

 

1

1

※無断転用・使用を禁じます。

一部重複もありますが、さらに詳しく知りたい方は、下記をご覧ください。


■銀座レーシック事件は、起きるべくして起きた
レーシックの場合、主たる不具合はフタを作ることにあります。
フタを作る際の感染やDLKと呼ばれる原因不明のフタの混濁、が大量に連続発生し社会問題になりました。
2009年12月、大本営発表の如く、「レーシック消毒不完全による大量感染発生事件」が一斉に報じられました。当初からの筋書きに沿って報道された為か、「使い捨て器具の使い回しによる眼科手術大量感染」が事件の本質なのに、レーシックは危険という誤解を生みました。必要以上にレーシックという言葉が、否定的事実に付随して報じられたからです。

わが国において「安全な近視手術の普及活動をしている友の会」の会員によれば、「報道の偏りは、1兆円コンタクトレンズ産業に気がねした結果」と言うことになります。
2010年12月、案じていた通り第二波のアンチレーシックキャンペーンが行われました。流石に、1年前の内容とやや異なりましたが、「一人の不心得医師の存在」として矮小化され、「使い捨て器具の使い回し」について若干言及されました。アンチレーシックキャンペーンが計画的に実施されたのであれば、連日の海老蔵さん報道とかぶってしまったのは不運としか言いようがありません。

しかし、第三波のアンチレーシックキャンペーンが、6〜12カ月後の民事或いは刑事裁判の判決と関連して行われる可能性は高いといえるでしょう。
被害に遭われた方々には、心からご同情申し上げると同時に被害を教訓として、今後繰り返されることの無いように情報の公開に努める次第です。情報は、誹謗中傷を目的とした偽情報でない限り公開が原則です。

■サイトサーファの皆様にお願いがあります。
皆様が多忙なことは理解申し上げますが、二つしかない目、情報の90%以上を提供する目の手術情報を得るためには、相当の努力をお勧めします。
その際、情報提供の目的と、情報の真偽をお確かめ下さい。
偽情報と感じた場合は、直接kodo@e-intralasik.comまでお問い合わせください。詳細をお伝えします。
■銀座レーシック事件の疑問点
1.消毒に関して
フタを作るカンナの刃にあたる医療器具が使いまわしされていなかったのか?
2.費用に関して
使い捨ての刃は、一枚約2万円の出費にもかかわらず、手術料金9万9千円は妥当か?
「安売りレーシック」を目玉としながら、何故銀座の一等地に開業したのか?
2.感染について
細菌感染の因果関係として、何時、何処で、どの細菌に感染したか?
又感染症と原因不明の非感染性角膜混濁であるDLKの区別は?
3角膜移植を必要とする角膜に深い傷跡を残した重症感染症の有無?

■何故フタを作らなければならなかったのか?
施術法がレーシックであったからです。理由として使用するレーザービームの違いがあげられます。  ビームは細いスキャンと太いボリュームタイプがあります。
開発過程において、細いビームは管理しやすく、コストパフォーマンスが良いので主流になりました。両者共にPRKと呼ばれる角膜レーザー手術用に開発されました。


■小さいエネルギーの細いビームを走査照射する場合は角膜に前処置が必要です。前処置とは、上皮を刀でコスリ落とすか、ドア状のフタを作ることで、小さいエネルギーを補います。

走査による削り面は、ペタンコ状の扁平な単一焦点的で、調節を担う水晶体の負但が増し、目を凝らすことで瞬きが減り、「レーシックによる老眼やドライアイ」に通じると思われます。

走査ビームは、術中の目の動きの影響を受けやすく、削りムラは不正乱視の原因になります。
術中の目の動きを追尾する装置があり、細心の注意が払われます。従って、削る量(時間)を最小に抑えるためにフタが必要なのです。 反面、走査照射の利点は、不正乱視矯正に力を発揮します。
■他方、ボリュウ―ムビームを照射する方法としてレーシック・フラップレスがあります。

カンナを固定する
生理的食塩水をかけた後、カンナがけをする
出来上がったドア状のフタをめくる
エキシマレーザーで削る
傷口を洗浄してフタを元に戻す

薄い角膜、強い近視の場合に適します。ドライアイも同様です。
エキシマレーザーは発熱しない二量体コールドレーザー(写真)です。
旧ソ連のノーベル物理学者N.バーソフ博士(写真)が1973年に開発し、コンピューター基盤の穴あけやプリント技術分野で普及しました。

太いレーザービームを照射、傷を冷やした後に保護用ソフトコンタクトレンズでカバーします。

太いレーザービームを照射、傷を冷やした後に保護用ソフトコンタクトレンズでカバーします。
■近視手術の基礎はロシアのフィヨドロフ博士による角膜放射状RK切開術にあります。
ダイヤモンドメスを使用して角膜を扁平化させ、屈折を弱め、近視状態である網膜前の焦点を網膜上に移動させて視力の矯正を図ります。
RK手術を全世界で300万人の人々が受けました。
■米国のS.トロッケル博士はRK手術の精度向上を目標に、レーザーの応用を試みました。当初、ビームをメスに代用したが、レーザー切開はメスのような瘢痕を創出できませんでした。
そこで、レーザーで面を切削する方法に変えました。

■1980年代、開発当初太いビームによる照射システムはロシアのフィヨドロフ研究所と、米国のタウントン社の二方式がありました。

■タウントン社式は照射を「絞り」を介して行う為、蒸散時に立ち昇る「煙状の存在」が照射を遮り、中央部に島状の磨き残しを生じさせました。(蒸散写真参考)
その後サミット社に受け継がれ,エリデブルマスクが工夫されましたが,高価で煩雑であった為使用されなくなりました。エリデブルマスクは、オブラート状のコンタクトレンズで、蒸散時に立ち昇る「煙の存在」を少なくします。
個々の術前の角膜形状に合わせて作られたマスクを介してレーザ―を照射すると、マスク自体が溶けて、目標とする角膜形状を描出します
■フィヨドロフ方式は、エリデブルマスクを必要とせず、マスクの役割を、プロファイルシリーズ300は液状媒体が、400はガス状媒体が、そして500は光学的媒体により太いビームエネルギーをデリバリーします。三次元的蒸散です。
蒸散は、リアルタイムに顕微鏡監視下に上皮からボウマン膜にかけて微細な組織変化を捕らえて行われます。蒸散量はワンショット0.25ミクロンを基礎に加減されます。組織間の蒸散度差は、微細な変化として現れ,加減判断を可能にします。
蒸散面は多焦点的で、水晶体調節の負但が軽くてすみ、老眼が早まることもありません。太いビームによる一括照射は角膜表層に不正乱視をつくることはありませんが、逆に不正乱視の矯正には適しません。

■近視矯正手術の最も重い合併症は角膜移植です。
医師、患者共に避けたいレーシック後の合併症として角膜拡張症(円錐角膜)があります。
薄い角膜で強い近視の矯正にレーシックは禁忌です。
角膜が薄くなくとも角膜の弾力性が弱い場合には危険が伴います。
現在、角膜拡張症の術前診断の研究中です。
レーシックの増加で角膜移植の報告が散見されますOcular Surgery News
以下、一般的な合併症に触れます。
■ドライアイ
フタを作る事によって神経が遮断されるか、調節負担で目を凝らす事により瞬きが減り角膜表面が乾く傾向があります。
点眼薬によって治療が可能です。レーシック(LASIK)後に生じるドライアイ

■再手術の可能性
強度の近視やレーザー照径を小さくして手術した場合に生じることがあります。
再手術で対応します。

■角膜の混濁
DLKと呼ばれ、フラップの下に原因不明の混濁が生じることがあります。フラップをめくってきれいにします。銀座レーシック事件のように連続して大量に発生する事があります。単なる感染症と異なり、海外でボリュームサージャンに恐れられている厄介な合併症です。
(LASIK後の実質内上皮増殖に対する角膜上皮除去術を含める)

■夜間に光がまぶしい、にじむ現象
瞳孔の大きさ、矯正度数と関連があり、数ヶ月経つとほとんど良くなります。

■飛蚊症の増加傾向
レーシックは、眼球に陰圧をかけてスライス面を硬くしてカンナ掛けをしてフタを作る手術ですので、硝子体や網膜へ圧力が加わります。(後部硝子体剥離に伴う飛蚊症2009年1月日経新聞朝刊より)

■レーシック、細菌感染、DLK、レーシックの替刃
感染は早期に抗生剤投与で大事に至りませんが、発見が遅れると感染後に深い瘢痕を残します。 視力に影響を与える中央部分の瘢痕は白い混濁を残し、場合によっては角膜移植を必要とします。一般的に失明と呼ばれますが、角膜移植で視力回復が出来ます。(眼科における報道で事件の重大性を強調するために失明という言葉が多用されますが、不用意な報道は患者に動揺を与えます。失明という言葉が故意にリークされる場合は他の意図があるかもしれないのです。)
レーシックでは感染以外に、角膜に作ったフタが濁ることがあります。原因不明な濁りです。米国のボリームサージャン(年間400例以上のレーシック施術医)による連続、かつ多数の報告があります。DLK(Diffuse Lamellar Keratitis)と呼ばれ視界に霧がかかり、又の名はサハラ砂漠SOSシンドロームです。
その場合、ドア状のフタを再度開いて濁りを掃除し、薬物投与が必要です。
単なる感染症と異なりフタ下の混濁は、レーシック施術医に恐れられています。
レーシック時の感染予防として、カンナの刃先部分にあたるブレードの使いまわしは厳禁です。
刃は1枚約2万円します。(2009年2月25日 朝日、読売、産経、毎日、日経各紙)
DLKはレーザーカンナを使用するイントラレーシックにおいてもみられ、フタを作る意義が問われます。

■不正乱視
不均一な照射や傷が癒える過程で稀に発生する場合があります。
ほとんどは時間の経過と共になくなりますが、稀にそのまま持続する場合も
あります。 不正乱視の原因

■フタによるトラブル
薄すぎるフタは、穴を持つフタやフタにシワがよる原因となることがあります。
また、フタが取れてしまうことがあります。しかし、カンナの精度が上がり、起こらなくなりました。

■偏心照射
レーザー照射が瞳孔の中心から外れて行われることによって生じる矯正エラーを意味します。その判定は照射による角膜上の変化を示すレッドリングマップ(インスタンテーネアスマップ)によって行われます。通常0.8mm以下の偏心なら問題がないと言われています。
 他院でレッドマップによらない判定で偏心照射を指摘され、医原病状態になった患者さんから相談を受けることがあります。医療機関同士の足の引っ張り合いは、我国の近視矯正手術の増加に歯止めをかけているのではないでしょうか。

■角膜拡張症
レーシック後の角膜拡張症(医原性円錐角膜)が最近問題となってきました。
ドア状のフタを作って実質を削る、レーシック、イントラレーシックが内包する問題点です。
"角膜のフタ”を開けることは、分かりやすく言えば、テントにフタを作って開け、テントの基礎がバラケル現象です。フタの大きさ、厚さについて議論沸騰中です。
レーシック前に角膜の厚さが十分で、「フルステ」と呼ばれる潜在的角膜拡張症を示唆するサインが無かったにもかかわらず、軽度近視の矯正後に角膜拡張症を合併した症例も議論をよんでいます。参照屈折手術学会誌

合併率としては1500〜2500眼に1眼とも言われていますが、定かでありません。PRK後の合併率はレーシックの1/20と言われています。確率的に稀とはいえ、国内の合併症報告がたった一つの論文のみです。

海外でレーシック後の角膜拡張症について、多数の報告があります。レーシック後の角膜拡張症は術者やマイクロケラトームに問題がなくとも発生します。その可能性を正確に予知できないことに問題があるのです。

 一般的に薄い角膜で、角膜の形状解析に「フルステ」と呼ばれる「角膜6時方向に下膨れ形状」
がある場合は手術をしない方が良いとされます。しかし、角膜の厚みが十分であっても、角膜の弾力性の問題があります。例えて言えば、"うどんのコシ”の様な性質です。"讃岐うどんはコシがあって美味い”と表現されるコシの意味です。

角膜の厚みは十分でも、コシが弱ければ、レーシックや、イントラレーシックでドア状のフタを作ってしまうと、実質を削ってフタを元に戻しても、フタの口がバラケ、拡張や突出がみられ、強い乱視が出て、角膜移植に至るのです。

海外に比し、わが国における報告が3例という事実は不思議です(参照→24回眼科手術学会総会)米国でレーシック後の角膜拡張症により、多額の賠償請求事件があり、自ら情報公開したMark G.Speaker医師においては不運としか言いようがありません。

無論一番の不運は合併症がおきた患者さんです。角膜移植によって救われたのでしょうか?
私が表層角膜矯正手術レーシック・フラップレスを実施している一番の理由は、「レーシックより角膜移植という事態がおきにくい。」からです。加えて「ドライアイになりにくい、あるいは老視が早まらない」等もあります。
PRKにヘイズという合併症があったので、レーシックが考案されました。
しかしPRKのヘイズは問題にならない旨が判明し、且つヘイズ予防により改良されたサーフェスアブレージョンであるPRKやレーシック・フラップレスが再び注目されています。

■スペインのJ.アリオ博士によるPRKとレーシックの比較です。
有効性に差が無い事が、計800眼において術後10年の経過で証明されました。
PRK500眼は術後の視力回復が遅く、術後6ヶ月を底にした矯正視力低下の谷が示されました。レーシックのフタに相当する部分がないので、角膜上皮の再生に時間を要しました。
一方レーシック300眼で3眼に角膜拡張症の合併が認められました。
医師に責任はなくとも、術式に問題があれば改善しなければなりません。かつて私が採用していたスーパーPRKで、一過性のヘイズが合併症として見られた時期があり、その予防に全力を投じました。
角膜拡張症の合併率はレーシックで2500例に一例、PRKではそのさらに20分の一、つまり50000例に一例といわれます。病気としての円錐角膜の発生率は、統計的に5万人に1人と言われております。
■その他
フタを作る際に眼球を圧迫することによると考えられる網膜への影響として網膜出血等の報告があります。ただでさえ眼軸長が伸びて、網膜が薄くなっている眼球を圧迫して良いわけはありません。
LASIK施行後に生じた網膜剥離に対し強膜バックリング術を施行した2  LASIK施行後に発症した両眼網膜剥離の検討)。

前へ戻る
 
 
ホーム レーシック(LASIK) 合併症について
このページの先頭へ

〒154−0002
東京都世田谷区下馬2−21−26
最寄・三軒茶屋駅
TEL03−3411−0005
FAX03−5486−0120

Tel 03-3411-0005 / Fax 03-5486-0120
 
*