角膜の上皮層と、実質層の間に存在する極薄の膜状組織で、存在意義は不明ですが、角膜の形を保持する役割についての報告は無く、したがって,PRKはレーシックに比べ角膜拡張の後遺症が起きやすいという主張は根拠がありません。統計上も、後遺症の確率は、レーシックで2500例に1件、PRKで50000例に1件と言われます。
一般的に、ボーマン膜は、再生しないと言われますが、エキシマレーザー照射後6ヶ月で、仮性ボ-マン膜を経て、その再生が確認されました。
「実技角膜屈折手術 RK、PRK、LASIKを中心に」 南山堂 1999年 215、216ページより
~次にボーマン膜、実質となる。同研究所のカチャリーナ医師によると、アブレーションされたのちにボーマン膜は一時的に消失する。現在の組織学的形態学の常識ではボーマン膜は再生しないことになっている。カチャリーナ医師のスペキュレーションは先にボーマン膜に似て非なる構造が緊急待避的に生じ、半年後電顕でみるとその部分に真性ボーマン膜が再生する(1987年 G.F.カチャリーナ、A.A.ハリゾフ等)~
ボーマン膜を除去してからエキシマレーザー照射を実施するPRKは、我国の厚労省が認可を与えた最初の近視手術です。ボーマン膜を除去して行われるPRK手術が行われて10年以上たちましたが、患者さん達に異常はありません。