エキシマレーザーによる角膜屈折矯正手術として厚労省が初めて認めた方法です。
通常のPRKは、角膜上皮をこすり落とした後、細い走査ビームで角膜を削ります。フラップレスレーシックは、角膜の上皮及び実質の一部を太いビームによるワンステップ照射で、最小限度の蒸散(蒸発)を行います。共に角膜の屈折を変える近視矯正手術です。術後の視力安定は、矯正する近視の程度により異なる。矯正量次第で、上皮細胞の修復に要する時間が異なるからです。-3D程度の弱い近視の場合は約1週、-5D前後の中程度の近視は約2週、-6D以上の強度近視の場合は約1カ月かかります。その間、見えないわけではありませんが、視力の変動があります。
※PRK、LASIK共に矯正度にして1~2D程度の“近視の戻り”がある場合は、エンハンスメントの為に再手術を検討します。照射後の上皮再生の結果は、個人差があり、例をあげるなら「盲腸の傷跡の差」のようです。再生が強ければ、矯正面が丸みを帯びて治り、近視の戻りといえます。PRKは、レーシックに較べ、フタを作らない分、エンハンスメントがしやすいです。
PRKの進歩型としてフラップレス・レーシックがあります。
「近視のレーザー治療」矢作徹著(1999年 旭書房)より