遠視乱視状態の矯正、あるいは片眼の老眼対策は、角膜中央部のカーブを急峻にし、屈折力を増す事で行われます。角膜中央部光学域のカーブは、角膜周辺部を加熱し(約800度摂氏)、コラーゲン線維を収縮させ、対照的に眼圧の影響下に、急峻になります。
角角膜表面を加熱するには、遠赤外線によるサーモケラトコアグレーションTKC, 高周波によるコンダクティブデケラトプラスティCK, 遠赤外線レーザーによるレーザーサーモケラトプラスティLTKが、それぞれ異なるエネルギー源をもって存在します。他に、遠視矯正のPRKやレーシックそしてフェイキック眼内レンズ挿入術もあります。
TKCとLTKの原理と技法は、フィヨドロフ研究所のコルシュノバ博士が開発し、CKは米国で実用化しました。わが国における初の遠視・老眼対策手術は、1989年の国際屈折学会、京都における奥山の報告があります。