ロンドンで開催されたESCRS第XXXⅡ回欧州屈折眼科学会に9月11~14日で参加し発表しました。
「レーシック後のいわゆる調節負荷の状態について」の演題が当初ポスターセッションでしたが、トピックスとして口頭発表に採用されました。
詳細は、結論として、2013年12月に消費者庁が発表した「いわゆるレーシック難民」についての検証です。
レーシック後に起きる強いドライアイや肩こり頭痛吐き気の原因は、術後の調節負荷の状態による可能性があり、近視度、年齢、職業に応じレーシックでなくPRKというレーザー手術を選択する方が良いという内容です。
レーシック難民は術後に、明らかな遠視を示すデータが見られずに眼科医が問題ないと判断すると、不定愁訴をもとに患者さんが、神経内科や精神科の医師を受診し、集団で消費者庁に救いを求めます。会場から質問として、なぜ救いを求めた先が厚労省でなく消費者庁であったのかが問われました。
いずれにしてもPRKはフタを作らないので、角膜を削る際に、厚さにゆとりがあり、レンズ深度の深い矯正面ができるのに加え、近視の戻りが起きやすいこともあり余分な調節負荷状態がおきにくいという持論を展開しました。
PRK後は調節負荷状態による不定愁訴が少ないように思います。
又、米軍眼科医によれば、近視手術の費用は国が負担するそうです。
手術費用は、PRKもしくはレーシックで2000から3000米ドル、兵士一人あたり年間15000ドルの国家予算から支払われます。
自然災害が迫る我が国の直下型地震や火山噴火による火山灰対策に、
近視手術予算が組まれれば、東日本大震災時、被災地にメガネを送った津波事件が嘘のように思える日が来るでしょう。
我が国を近視手術ガラパゴスにしてはいけません。
お土産話ですが、見たことのないベッドに出会いました。
ベッドは世界遺産ではありません。
部屋のど真ん中に、丸太柱と梁が、彫金を施された鋲で留められた構造物です。
京都五条の大橋のように鎮座する様は、今にも弁慶、牛若丸の舞台になりそうです。
けれどここ英国グラスミアは、スコットランドに近い地方で、ウィンダミア湖を中心とする湖沼地帯です。
グラスミア、ウィンダミア等、ハリーポッターに登場しそうな響きを持った地名です。
ハリーポッターの身軽さを失った私は登る前に途方に暮れます。
踏み台が無く、寝台に背中を向け、走り高跳びのベリーロールで横になります。
おそらく誰も信じてくれないでしょう。
床から60センチ、短足にとって、ベルトの高さです。
巨大なベッドは一枚板の床に鎮座してびくともしません。
ベッドの由来は、その昔、宿の主人に、あるカップルが泊まる隣室からクレームが入りました。
夜ごとの営みで、ベッドの軋みがうるさくて安眠できない、そこで登場したのがこれではないかと言われました。